2019年10月04日

小説『ボンボンと悪夢』星新一

気づいたら犯罪者への仲間入り。
殺人、殺人請負、ゆすり、密輸。
組織的なアリバイ工作、実刑を免れたい富豪が
高額弁護士に依頼した弁護の行方は?「組織」

老後の仕事として恐喝リストを手に入れた
老人の結末は?
犯罪に関わるテーマに止まらず、
圧倒的な科学力を持つ宇宙人の襲来も描く。

娯楽を求める宇宙人たちの要望に応じるため、
数々のショーを命懸けで演じる地球人たちを
描いた「宇宙のネロ」。

地上の女性たちをすべて引き渡しください。
と通告する宇宙人を描いた「賢明な女性たち」

飲む打つ買うの三拍子揃った派手な生活を送った
K氏だったが遂に切羽詰まり海で身投げをした。
しかし、奇跡的に助けられた豪華客船には
彼が人生を狂わせた娯楽が詰まっていた「不運」
などを収録。数奇な運命をたどった登場人物、
絶体絶命の人類の行方は?

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2019年09月23日

小説『妖精配給会社』星新一

タイムマシン、不老不死、幽霊、宇宙旅行、宝船…。
科学の発展や摩訶不思議な現象によって、
人々はどんな選択をしていくのか?
ショート・ショートの第一人者である星先生が
繰り出す珠玉の35編を収録。新潮文庫

【おみやげを持って】

初の恒星間飛行を成し遂げた乗組員たちは
不老不死の秘宝という最高のお土産を入手し、
意気揚々と地球をめざす。

【妖精配給会社】

他の星からの漂流者「妖精」は、飼い主に従順で
会話が可能で褒め上手。残飯を与えられれば、 
喜んで食べ、悪口も言わないので最高のペットとして
人々にあまねく普及していった。あまりにも
できすぎた妖精という存在に疑問を抱いたのは
一人の老人だった。

【ごきげん保険】

万能生活保険会社の保険に加入した男。
日常に起こった些細な不満や私情まみれのクレームに
会社から慰謝料として保険料が支払われる。
イライラを解消できると喜ぶ男だったが…。

【求人難】

小さな町工場の経営者のエス氏は求人難に悩んでいた。
夜道で拾ったがま口財布は不思議な財布で、
空っぽにして再び開けると紙幣が入っている。
にわかに景気がよくなったエス氏だったが…。
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2008年02月21日

直木賞「ナポレオン狂」阿刀田高


「ナポレオン狂」

狂人と常人の違いは一体なんであろうか?

ナポレオンをこよなく愛し、ナポレオンの狂信的とも言えそうな

南沢氏と私は知り合いだ。彼は、ナポレオンにまつわるものなら

何でも欲しがる男であったが、ナポレオンのためならば金に

いとめをつけなかった。南沢氏は、たしかに異常なまでに

ナポレオンに入れあげていたが、それ以外は全くフツーだった。


そんなある日、私は自分がナポレオンの生まれ変わりだという

男と出会った。そんなばかなと思ったが、確かに彼は日本人離れ

した容貌をしており、ナポレオンにそっくりだった。

私は、この男を南沢氏に会わせてみようと思いつくのだが…。


この発想はすごいと思う。伏線の張り方もうまい。


「来訪者」

この世の中には、富める者と貧しい者がいる。

主人公は生まれながらに金持ちであり、主人公の病院に出入りして

いた雑役婦(≒便利屋さん)は経済的な意味で恵まれていなかった。

主人公の家にやってきた雑役婦の真意とは……?

日常に潜むホラーをたくみに描いた傑作。これは怖い。


「縄」

死のうとしている人間の所にやって来るという「縄」。

編集者の元に届いた、不気味な手紙。闇の暗さにくらくらする。


13の短編集。13の文字が意図するものは、まがまがしさだ。

直木賞受賞作品「ナポレオン狂」や、日本推理作家協会賞の

「来訪者」などを含む著者の代表的な作品を収録している。

その内容は、ブラックユーモア溢れる内容でありおすすめである。
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2008年02月10日

短編集「どんぐり民話館」星新一

〜作品紹介〜

「親切」

死んでしまった主人公の耳もとに囁かれる親切で、優しい声。

天国、地獄、そして現世へと。主人公の意識は……。


「王さま」

粉ひきの息子が主人公。父の

「毎日同じことのくりかえしだ。新しい仕事を探した方がいい」

という遺言を胸に新天地へ。

不思議な出会いがあり、彼は王さまになるのだが……。


「秘密」

脱サラした男が主人公。パッとしないが安定したバーを

経営していた男の店に、「貧乏神」と名乗る男がやってきた。

秘密が引き起こす効果と、秘密って持つとしゃべりたくなる

よなぁという物語。妙味がある。


「永遠の青春」

ついに「不老長寿」の薬が完成した。不老長寿が引き起こす

別の問題の解決も果たした衝撃の内容。流石。

「影絵」

生きているのか死んでいるのか……それが問題だ。

人間の「認識」に言及したこの物語は、そこはかとない

ホラーの要素をはらんだ傑作だ。


星新一さんがショートショートの1001編を達成した記念の作品。

その完成度は高く、人生の喜怒哀楽を巧みなアイディアで描いた

31作品を収めた三ツ星おすすめの短編集。さし絵つき。

普段読書をしないという方にもおすすめできる敷居が低い本。



200802100626000.jpg

こういう表紙です。画像だけです。
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2008年01月03日

短編集「悪魔のいる天国」星新一

ショートショートの神様こと星新一の短編集。36作品を収録。
日常に潜む「悪魔」を巧みに描く。新潮文庫。

〜合理主義者〜

エフ博士は、金属学者であり考え方が厳格を極めていた。
彼は、いささかの不合理、及びその介入を許さなかった。

ある夜、彼は海岸で意図せずしてアラビアの魔神を助け、
三つの願いをかなえて差し上げると言われた。
だが、前述したように、彼は強固な合理主義者だった。


〜夢の未来へ〜

タイムマシンで、200年先の未来へ行き金儲けを企む博士と助手。
中毒しない合成麻薬、効果が絶大なほれ薬など便利な品物が
陳列されているデパート。だが、二人は当然通用する金を持って
いなかった……。


〜もたらされた文明〜

他の星に行っていた、宇宙探険ロケットが帰ってきた。
彼らは、未だかつてない文明≒悪を持ち帰ってきた。。


〜となりの家庭〜

私の隣の家に夫婦が引っ越してきた。うんざりする位うるさく
騒ぎ立てる暴君とおとなしい妻。ある日、私は余計な首を
つっこんでしまい……。
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2007年12月27日

短編集「おのぞみの結末」星新一


「おのぞみの結末」

大金を持ち逃げしようと企む男たち。彼らは、ある宗教の
メンバーだった。「メロンライスにガムライス……」この
言葉に反応する信者(男たち)と共に目的は達成できるのか?


「要求」

オレの愛を裏切ったあの女を絶対に殺してやる。
オレは強くそう思っていた。拳銃も用意した。

その時、テレビでUFOの目撃情報が流れていた。
UFOからは、ものすごい悪口が発せられ人類は威信を
かけて攻撃に打って出る。

オチも含めて、流石の内容。おすすめ。
 
「空の死神」

旅客機が非常事態に!スチューワーデスは、乗客に
非常事態を説明し、混乱しないように呼びかけようと
するが、乗客誰一人騒ぎださない。なぜなら、乗客は
全員諸事情から「生きたい」と考えていなかったから
である。

ブラックユーモアあふれるおすすめの作品。


「親しげな悪魔」

どこにでもいる愛想のよさそうなおじさんが実は
悪魔で、三つの願いをかなえてくれると言う。

私は、吟味を重ねながら三つの願いを言うのだが……。

宇多田の「誰かの願いが叶うころ」を連想しました。


など11編を収録。挿絵つき、180ページ。
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2007年12月20日

SF「時をかける少女」筒井康隆


ラベンダーの香りがする。何故だろう。和子は
懐かしい気持ちになる。そして感じる「運命」の予感を。

和子は、理科室で怪しい人影を目撃。逃げ場がないはずの
空間、しかしそこには誰もいなかった。

不思議なラベンダーの香りがして、和子は意識を失う。
クラスメイトの吾朗、一夫によって助けられる。

不思議な体験から4日後、和子はもっと不思議な体験を
することになる。登校中に、トラックにひかれると感じた
瞬間、気付いたらベッドの上で寝ていたのである。

和子が後に知ることになる驚がくの「真実」とは?。
さらりと読ませる、表題作「時をかける少女」(約100ページ)他
SFもの2編を収録。おすすめ。
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2007年12月11日

短編集「安全のカード」星新一

「頭痛」

平凡な男が主人公。ある日、手相を見てもらった男は、
「あなたには、他人の苦痛をなおす」才能があると占い師に言われる。

半信半疑だった男だが、どうやら占い師の言葉は本当だったようだ。


「安全のカード」

家にやってきたセールスマンの扱う商品は、「安全」を保障してくれる
カードだと言う。試しに買ってみるか…。

カードの効果は絶大だった。男は、安全を手に入れるのだが……。


「あの女」

主人公は友人から、不気味な女にとりつかれていると相談される。
友人を見て、その見知らぬ女が笑いかけてくるのだと言う。
陰気な女に脅える友人。一緒にいる時に、あの女がいると訴える
友人。そこには誰もいなかった……。

「ポケットの中に」

気付くとポケットの中には、大金が……。

神経科の開業医に相談に来た男は、見に覚えのない現象に恐れ戦く。

神経科医は、真相を突き止めるのだが……。

全16作のショートショート。245ページ。簡潔な文章に、納得の結末。
読書初心者や、本をさくっと読みたい人におすすめの短編集。
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2007年12月08日

短編集「だれかさんの悪夢」星新一


ある日一人の天才が、裁判にかけられた。
彼の作った装置が、「問題」とされ装置は、
押収されてしまう。彼のすばらしい発明は
なぜ、日の目を見なかったのか?
(問題の装置)

事故にあった男が、病院に運ばれてくる。
医者は、「気力次第」と判断。男の気力を
高めるために、すばらしい「記憶」を
ねつぞうする。(気力発生機)

タクシーに乗った女性。異様に暗い雰囲気
の車内におののく。目的地に着くが、
運転手に無料でいいと言う。尋ねずには、
いられない。「どうして?」(夜の乗客)

結婚、離婚、葬式……。金さえ入れれば、
自販機が面倒な手続きをやってくれる世界。
主人公はひとつの自販機の前に立ちどまる。
<非合法・犯罪セット一式・重複なし>と
そこには書かれていた。(収支)

など47の短編集。おすすめ!
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2007年12月01日

短編集「ボッコちゃん」星新一

新一は、ショートショート(短編)を1000作品以上生み出した、
天才作家。ちょっと短い本をさくっと読みたいという方に、
文句なくお薦めできる良質の作品があなたを待っています。


マスターの趣味で作られた、美しいロボットボッコちゃんは、
酒場で人気者になるのだが……、イチオシの名作。(ボッコちゃん)

会社を経営するN氏の前に立ちはだかる女。「殺し屋ですのよ」と
名乗り、ライバル会社の社長の殺人依頼を持ちかける
(殺し屋ですのよ)など、スリル溢れる50篇収録。

著者の作品は、ドラマ「世にも奇妙な物語」の原作になった作品も
多いです。長編も書いていますが、星さんの作品だと、やはり
ショートショートものがおすすめです。
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2007年11月29日

SF短編集「最後の喫煙者」筒井康隆

くせのある傑作短編集。名作「急流」、「最後の喫煙者」、
問題作「問題外科」、「老境のターザン」など9つの短編集。

「急流」傑作、爆笑系

時間の進み方が、どんどん加速していくという物語。それで
いて、時計はそれに対応するように進むので人々は大混乱。
「時間」という決まりごとが崩壊すると、いろいろな場面で
支障をきたしだす。

ついには、

アナウンサーが「ニュースはありません」と言ったり、
新聞が年刊になってしまったり、
朝トイレに入って、出たらすでに夜になっていたり……

もうめちゃくちゃである。(他にも、実例が山ほどあり笑える。

しかも、この物語のオチがすごい。
読んだあなたは、「そんなばかな」と言ってしまうでしょう。


「問題外科」グロテスク、官能?

医者の倫理観の欠落が叫ばれて久しいが、この物語はそれを
より強調して書かれている。アブノーマルな世界が展開。


「最後の喫煙者」爆笑、ブラックユーモア

ヘビースモーカー作家のわしが主人公。タバコ=悪という概念が
究極的に進み、どんどん喫煙者の肩身が狭くなっていく。

そんなの関係ないと、わしはあの手この手でタバコを集め、
大好きなたばこを吸い続けた。タバコ屋や、喫煙者が過激な襲撃を
受け、遂には死人まで出てしまう。それでも、ワシはたばこを
吸い続けてやる。オチも鮮やかな名作。


「老境のターザン」ブラックユーモア

正義の味方ターザンも老人になり、「冒険」にやってきた
観光客のガイドを勤めるようになっていた。しかし、老境を
迎えた彼が達した領域は、「正義」ではなく「悪」だった。
ターザン(人間)の裏の部分、陰の部分を描いた問題作。

ラベル:短編集 ユーモア
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