2008年05月22日

「さりとてさん」

私が、まだTBS主催の徳川埋蔵金シリーズに騙されて
いたいつかの夏休みのことだ。

私の家は、鶏のメスつまりめんどりを飼っていた。
卵なんかをとったりして、食べたりもしていたが、
はっきり言って、コスト的にはどうかなと思う。
そして、鶏はヒヨコのときは「ピヨピヨ」泣いて
愛らしく、かわいいのだが、でかくなると異様に
警戒心が高く、ちっともかわいくないのである。

ちなみに、多くても5匹程度までの範囲での話だ。

さて、ある日当時仲のよかったKちゃんと、家に
落とし穴を掘っていた。
あわよくば徳川埋蔵金とか出ないかなぁとか、
変わったものが地中に埋まっていないかなぁとか、
ネコや鳥が落っこちたらおもしろいぞとか、
いや、ここに土地があるから掘るのだとか、
こどもの無邪気さで真剣に穴を掘りまくっていた。

いやぁ、こどもって穴を無性に掘りたくなるよね。
ね?なるよね?→必死

さて、生来の飽きっぽさで、あっという間に穴を
掘るのに飽きた私は、まだ穴を掘っているKちゃんに
「休憩」と告げ、鶏小屋の前に仁王立ちした。
脅える鶏たち。
ニワトリから見たら、私はものすごく大きく見えること
だろう。私は、ニワトリ小屋を開け、卵を取り出した。

その卵は、母や父に取られることなく、ずっと放置
されていた。色もきっちゃないし、なんかちょっと臭う
そんなすてきな代物だった。

私は、なんとなくこの卵を割ってみたくなった。

Kちゃんと相談し、卵を地面の上に置き、少し離れた
所から、二人で石を投げて、この卵を割ってみようと
いうことになった。不思議なワクワク感があった。
その卵には、何かを期待させるものがあった。

石を集めてきて、玉子に向かって「えいっ、えいっ」と
石を投げるアホな管理人と、後に六大学に入ったKちゃん。

暑苦しく、燦燦と輝く太陽によって、余計にイライラ
していた私たちは、汗かき、髪振り回し、卵に一石を
投じ続けたのだ。なぜ、夏はこんなにムダに暑いのだ?

「えい」
「えい」

そしてその時歴史が動いた。

どちらが投げた石かは、記憶にない。
とにかく、石が命中した。

「ボンっ」

突如破裂音がして、ビビる二人。

ぷ〜〜〜ん。

よくマンガなんかで、臭いものが発生すると、
こういった擬音が用いられているが、
まさにそんな感じだった。

「くさ……」
「クサっ……」

Kちゃんと私は、突如巻き起こった悪臭に驚愕した。

後にわかったことだが、その臭いは硫黄のような
ものであった。

二人は、無言の内に卵を穴に埋めた。
ホント、異臭騒ぎにならなくてよかった。


最近、Kちゃんと再会した私は二人で語りあった。

「どんなにおいだったけ」
「ちょうど、卵が腐ったような臭いだった」


落語「ちりとてちん」を知っていると、より
楽しめます。


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ラベル:コラム 日記
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:21| Comment(0) | TrackBack(0) | つれづれなるままにその日暮らし! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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