2008年01月26日

短編集「夕方らせん」銀色夏生

透明感あふれる不思議な文章である。たよりないようで、
計算されているようで、独自の世界観を持つ16の短編集。

「小夜鳥姉妹」

鳥子と、小夜子は「死んじゃったごっこ」に興じる幼い姉妹。

祖父から渡された「万華鏡」を覗きながら、彼女たちの10年後、

20年後をさらりと描いた物語。おすすめ。


「Kの告白」

K太郎は、僕の友達だが決していい奴なんかじゃない。

でも一見ぼっちゃんぽいから「いい人ね」と言われている。

そんなK太郎に僕の好きなS嬢が恋をした。あぁ失恋だ。

しかし、意外な様相を呈する。Kが告白することには……。



「草むらの中 星がでて」

夕一兄は、底抜けに明るい。

葉一兄は、虫の研究家にして暗い。

僕理一は、大学生で名前の由来は麻雀の「リー」からだ。

風変わりな母を持つ僕の家庭に、「お嫁さん」候補の女性が

やってきた。はてさて、恋の行方は……。


「ウエタミ」

海で出会ったウエタミは、不思議な少年。

ユリアは、何かしら心ひかれるものを感じた。おすすめ。


「ハーバービュー」

母子家庭のお母さんが、旅行費用を掠め取りにかつての「恋人」の
元に出かける切ない物語。着地点もとい読後感がよい。

 「何か探すさ、何だってできるさ。やろうと思えばね」
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 18:57| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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