2007年12月20日

直木賞「高円寺純情商店街」ねじめ正一


主人公の正一は、商店街の乾物屋の息子。

店のかつをぶしを削ったり、自転車で
配達をこなす野球が大好きな中学生。

今、正一の心は沈んでいる。店の一番の
お得意先が、他の店に移ってしまうかも
しれないからだ。気の弱い父親は、
プレッシャーがかかると発病する天狗熱
にかかり、寝込んでしまった。

しかし、そんな頼りない父を少年は嫌いでは
なかった。(天狗熱)


六月は、乾物屋にとって地獄だ。商品にハエが
たかるし、湿気によって物が腐りやすく、
かんぴょうはきつい臭いを発する。

上から吊るされた「蝿取紙」を見ていると、
やはり六月はいやだなぁと少年は思う。

そして、となりの魚屋のケイ子と、蝿取紙に
ついた蝿の数を競っていた頃を思い出す。

父親が書いたふざけた「俳句」が元で、
暗雲立ち込めるねじめ一家。(蝿取紙)などを収録。

蝿取紙(はえとりがみ)
 黄色っぽい粘着質のある、ビニール状の道具。
 吊るしておくと、蝿などの虫が取れる。
 レストランの厨房(ちゅうぼう)などで重宝。
 頭に貼り付くと、嫌な気持ちになるだけでなく、
 取るのに難儀する

1960年頃の活気があった高円寺の商店街を舞台にした、
下町情緒あふれる物語。ほのぼの系の小説。

続編は「本日開店」
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:50| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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