健さんのエッセイはすばらしい。健さんの優しさと、
「人が好き」というのが伝わってくるからだ。
1996〜2000年のエッセイ。
「ゴッドファザー」のマーロン・ブランドの
演技に感動する話を描いた(ひとすじの涙)。
鉄道員の名演から貰った賞を、謙虚な姿勢で
受け取る話を描いた(心に鞭)。
アメリカで、全米を代表するシェフになった
松久さんを描いた(デ・ニーロが待った男)。
生き仏、大阿闍梨(だいあじゃり、世の中の
人の為に千日回峰行というものすごい修行を
成し遂げた者への尊称)との談話など映画話
を中心に語られる珠玉のエッセイ集。