2020年01月03日

小説『わが心のジェニファー』浅田次郎

恋人の頼みで日本旅行に訪れたアメリカ人のラリー。
外国人の目から日本を実体験することで
深く理解(誤解も含めて)していく。
日本人、日本の自然、グルメや温泉や文化、宗教観を
知ることは、神秘体験の連続だった。
日本のことをポジティブ・ネガティブに紹介した二種類の
変なガイド書を参考にしながら、各地の名所をめぐる。

なぜか日本びいきの恋人ジェニファーが
日本に行くようにお願いした理由とは?
「日本人は油断のならない奴ら」と断じる退役海軍将校の
祖父を持つラリーは祖父と祖母によって育てられた。
厳格な祖父とやさしい祖母によってアメリカ人にしては
少々内気で巨漢で大食漢なデブ青年は何を見いだすのか?

異国への旅行による新鮮な感想や人との出会いが感動的。
日本人のメンタリティーや日本の良さや魅力、
外国人にとっては変な部分が浮き彫りになる。
浅田次郎先生の豊富な旅行の経験が盛り込まれている。
…どうかはわからない(1年で120日旅行している)。
主人公の日本に対する勘違いやムダな考察や理解、
ジェニファーへのラブレターがおかしくて愛しい。
日本を理解することは日本を愛する恋人を理解し、
彼女自身を理解することに通じる。だから真剣に考える。

まさに浅田次郎的な笑いと感動が詰め込まれた珍道中は
タイトルのイメージの恋愛小説よりも笑える旅行記という
比重が強い。小学館文庫
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:22| Comment(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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