2019年08月02日

小説『白髪鬼』江戸川乱歩

九州の大名を先祖に持つ大牟田子爵は姦夫姦婦
(ゲス不倫、NTR)され、事故を装った殺人未遂
の被害に遭う。旧家の立派な墓に埋められる。
当時土葬だったので彼は仮死状態から復活した。

数日間地中から這い出ようとした地獄体験、
死の恐怖によって白髪となり老人の姿に豹変。
しかし思わぬ形で海賊の宝を手にすることに。

愛する妻瑠璃子と親友川村が自分を裏切り、
殺そうとした真相を知ってしまう。
大牟田俊清は悪女瑠璃子と川村に復讐を果たそう
と強く決意した。
二人の罪を告発しても苦痛の少ない死刑が関の山。
それではこの怒りは修まらないと私刑を選択。
目には目を、歯には歯を、殺意には殺意を。
コノウラミハラサデオクベキカ。

自分の顔の特徴である目を黒眼鏡で隠し、
大牟田家の親類で渡米し正体不明となった
親類里見重之になりすます。
彼は南米で大成功し、成金紳士となって
日本に帰ってきたという筋書きだ。
白髪鬼と化した彼は復讐の心を胸に秘め
瑠璃子と川村に近づいていく。その結果、
二人の犯した新たな罪も露見し、より一層
白髪鬼の仇討ち的ストーリーに拍車がかかる。

ゾクゾクする名作ホラー。人の心に醜さ、
恐ろしさや複雑さを見事に描く。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:16| Comment(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント