考えてみたら自動車もあげたのに…。
そんな折、違法駐車があったので罰金の催促が。
そういえば、税金払っているの私じゃないか…
さすがに腹を立てた私は夜逃げしたKの家に
赴くのだった。
気づけば自分の家の愛犬になっていたタロ。
無芸大食で鎖につながず奔放に飼っていたが、
十数年前からいたので遂に天寿を全うした。
と思ったら死んでいない。勘違いだった。
でも今までありがとうと娘といっしょに
涙を流すが、驚異的な回復を見せて…
元気なだけで、いや生きているだけで、
なんかもうそれだけで十分なんだよな…
と亡くなった愛犬のことを思い出す。
やたらしつこい迷惑電話の男。
番号を拒否するがわざわざ公衆電話を
はしごしてかけてくる。
なんてしつこくてめんどくさい奴なんだ。
その情熱を仕事にでも向けてほしいものだ。
こいつのせいで長電話大好きの友達サキサンが
電話に出てくれないと苦言を呈してきた。
彼女は彼女でちゃんと電話が通じるか
深夜に確認の電話をかけてくる。
なんてしつこくてめんどくさい友達なんだ。
など笑えてかつ泣ける佐藤節全快のエッセイ。
文藝春秋