2018年09月12日

小説『あと少し、もう少し』瀬尾まいこ



中学駅伝に情熱をかける部長の桝井。
しかし、怖いが信頼の厚い顧問が異動し
陸上門外漢の元美術部の上原先生が顧問に。
部の空気もだらけ、十数年に及ぶ県大会への通過も
危険信号。そもそもメンバーが足りない。
桝井、設楽、俊介といった陸上長距離部員は三人。
例年はバスケ部員などを招集し、メンバーを選んで
いたのだが桝井は意外な勧誘をはじめるのだった。

桝井は不良の大田、吹奏楽部員の渡部という
めんどくさいが走力が高い二人に声をかける。
ムードメイカーとしてジローも引き込み、
なんとか六人そろえた。前途多難かと思われた
チームは成長を遂げるが桝井がスランプに。
六人のメンバーがどのように集まり、
どんな考えを持ち、レースに臨むのか。
あえて同じ場面をそれぞれの登場人物たち視点で
描き直すことで物語に厚みを加える。
選手ひとりひとりが抱える葛藤や思春期特有の
もやもや。悩みや目標を達成していく爽快さ。
勘違いや思い込み、誤解が解ける瞬間。
チームのためにあと少し、もう少しがんばろうと
する前向きな気持ち。
物語の軸となる六人の中学生たちと上原先生たちの
奮闘を描いた青春小説。新潮文庫 350ページ。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:24| Comment(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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