2017年07月11日

小説「ラスト・コード」堂場瞬一

渡米した天才少女美咲が告げられたのは唯一の肉親である
父が殺人事件に巻き込まれたというものだった。
羽田空港に来てほしいと言われた彼女は
数学オリンピック金メダルの理系女子でまだ14歳だった。
2年前の母の死により、元々うまくいっていなかった
親子の仲は余計にこじれ、心は離れてしまっていた。

過去の「事件」をきっかけに警察内部で腫れ物に触るように
扱われている刑事筒井は被害者の娘である美咲を迎えに行く。
父の死を悲しんでいないような少女に当惑する筒井は
署をめざすのだが、何者かから襲撃を受ける。
戸惑う筒井、なぜか冷静な美咲。
応援を要請する筒井であったが、上層部の思惑、
謎の圧力がかかり、人手不足を理由に援助を受けられない。
移動する度に襲撃を受け、おまけに警察内部で
誰が味方かわからない筒井は元警察官の探偵小野寺冴
に助けを求めることにした。

徐々に明らかになっていく美咲の父の行動。
警察内部で発生した政治的駆け引き。大義なき行動。
刑事である筒井、そして警察内部の核弾頭鳴沢了、
小野寺冴が抱える正義感の功罪。
孤高の存在であることの難しさと、
組織で生きることのジレンマ。
人間の心は数字化できるものじゃないから
解き明かせない。決して…。中央文庫
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:13| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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