2017年05月24日

小説『あの日にドライブ』荻原浩

上司に反目したことで銀行を辞めた牧村は
腰掛けのつもりでタクシー運転手になった。
銀行というクソみたいな職場、カス上司のせいで
割をくってきた家族。その報いからか、
家では肩身が狭くなり、会話も弾まない。

あの日あのときに戻ってあの道、あの選択をしていたら…
あのときああしていればの「タラレバオヤジ」と化した
牧村は妄想という現実逃避に走る。
銀行員として出世を続ける自分。
思わぬ出会いにより大会社にスカウトされる自分。
プロ野球選手になっていたかも。
大学時代夢見た出版関係の仕事。
そしてかつての恋人と結婚していたら…。
あの時もしも違う選択をし、あのカーブを曲がれば、
それこそすばらしい道を歩めていたかも…。

営業成績が上がらない彼は営業部長に罵られ、
ストレスと不規則な生活がたたり円形脱毛症に。
運が悪いから成績上がらないとギリギリプライドを保つ。
しかし、戦時中飛行機乗りだった隊長さんの営業努力や、
意外な過去を持つ山城たち同僚の姿、
かつての恋人の現在などを知るうちにはたと気付く。
青春を追うかのように自分にゆかりの場所や
人を求め出した牧村が行き着いた答えとは?
かっこ悪すぎる主人公に我慢を強いられるが、
最後まで読むと納得できるかなぁ。光文社文庫
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:34| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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