2016年08月04日

小説『断絶』堂場瞬一

地方都市夕灘で権力を誇る大物代議士剱持隆太郎は引退後、
後継者として息子一郎を考えてい。
だが権力の椅子に執着する輩たちから横槍が入る。
代々受け継がれてきた剱持家の政治力は、新党勢力の台頭により
衰えとほころびを見せ、隆太郎は強い危機感を覚えていた。
保守政党として長期政権を実現してきた某政党だが、閉塞感漂う
夕灘では、烏合の衆の寄せ集め素人集団がなぜか支持を集める。
(この辺は、くだんの民主党(現民進党)を連想させる)
政治家なのに高潔として知られる隆太郎は強い信念を持ち
未だかつて体験したことがない逆風が吹き、更に厄介事が舞い込んだ…。

心許せる盟友石上は、十年前のワイロ事件の際に
当時の県知事を諭し、潔く隠居の道を選んでいた。
その息子石上謙は刑事となり、職務を全うしていた。
ある日、女性の死体が見つかり自殺として処理されそうだった。
石上、坂東は殺人事件の可能性を捨てきれず捜査を開始したが
上司から「自殺」として事件の終了を告げられた。
明らかに何らかの力(政治的圧力)が加わったと感じた二人は、
独自に捜査を開始。石上は政治が大嫌いなのである。
女性の身元を調べる二人は、被害者を特定し事件の真相に迫る。

政治の腐敗、不可思議な政治論理、価値観や人間関係。
それに立ち向かう警察官石上と剱持隆太郎には大きな溝、断絶がある。
「正義」を信じ、邁進したはずの「彼」の転機はどこだったのか。
中央文庫 
ラベル:堂場瞬一 小説
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 08:28| Comment(0) | TrackBack(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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