コロンボ形式で描かれる推理小説。
犯人は伏見、探偵役として
伏見がかつて本気で愛しながら女性優佳が担う。
なぜ犯人伏見は新山を殺害したのか。
動機は何だったのか。
そして、なぜ部屋の扉を閉ざしたのか。
そこに一体どんな意図があったのか。
伏見と優佳。二人の頭脳の対決と、その勝者。
そして動機を知るとき納得の会心作と気付く。
歴史ある世田谷の豪邸ペンションにやってきた七人。
大学の同窓会のメンバーとその関係者である彼らは
休憩を挟み夕食の鍋をつつき団らんするはずだった。
しかし、新山がやってこない。
犯人である伏見はほくそ笑む。
完璧な密室ができた。扉は閉ざされたままだ。
不自然な言動をとらないように気をつけなければ。
なぜならここにはあの優佳がいる。
下手なことを言えば自分の計画が破たんする。
うまく誘導しなくては…。
伏見はさりげなく会話をリード。本心を隠して。
完璧と思われた計画であったが、
思わぬほころびがあり。最後に本意を遂げるのは…
祥伝社文庫