2015年02月28日

小説『民王』池井戸潤

内閣総理大臣武藤泰山は、就職活動を控えたドラ息子

武藤翔と魂(意識)が入れ替わってしまい…。


かくして漢字の読めない総理が誕生し、

酔っ払い大臣が生まれ、

与党をあげつらうだけで本気で政治のことを考えない

野党が生まれ、政治家は政治屋に成り下がる。

揚げ足取りのマスコミの暗躍によって本題を外れ、

毎年変わるカレンダー総理に国民の心は離れる。


物語は麻生総理を連想させる主人公が、息子の身体になり

就職活動を通じて息子の意外な一面を知り、

そこに本来の自分のあるべき姿を思い出していく

というものである。

息子は息子で、若さの持つ特権によって公式の場での

問題発言(理想を感情的に吐露しているだけだが)をかまし

物議をかもしていく。


前半は人の魂が入れ替わるという「よくある」設定によって

巻き起こる珍騒動によって笑いを誘う。

後半は仕事とは、人とは、国とはどうあるべきかを嘆かける

感動的な話に転じていく。


現実と向き合ったとき、そこには自らが進むべき道があった。


文春文庫 
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 08:24| Comment(0) | TrackBack(0) | 笑える・楽しい・爆笑できる本・小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック