2015年01月10日

小説『本日、サービスデー』朱川湊人

【本日、サービスデー】

のらりくらりと日々を送っていたサラリーマン

俺こと鶴ケ崎雄一郎だったが、

会社から突き付けられたのは非情な退職勧告であった。

せめて大好きなビデオでも観て憂さを晴らそうとしたが

ビデオの中から変な女が呼びかけてきた。

今日、五月十六日はサービスデーなのよ。

発泡酒に酔ってしまったのか?と困惑する彼だったが

その日、味気なくそっけない日々と異なり

出会う人みな変にやさしく、つきまくる。

一体、これはどういうことなのか?

そして悪魔と名乗る変な女と天使と名乗る変な男が現れ…。


【東京しあわせクラブ】

殺人、自殺など事件が発生した際に存在する

想いがこもった「残留物」を持ち寄り、

批評しあう。そんな不謹慎な秘密の会合があった。


【あおぞら怪談】

先輩日下部さんのアパートには出るんです。

幽霊が。しかし、その実態は右手だけ。

しかも、なぜか日下部さんの身の回りを

かいがいしくせっせと掃除するので先輩は

愛着をもってしまっているようなのですが

僕は心配です。


【気合入門】

いばり散らす兄をぎゃふんと言わせたい弟は

ザリガニ釣りによって何を学びとるのか。

どんなことでも気合いだ。気合いだ。気合だぁ。


【蒼い窓辺にて】

目を覚ました早織が乗っていたのは三途の川を

渡る船の上だった。自殺によって未来を手放した

彼女だったが、渡し守が語るのは自分が本来

受けられるはずだった「ありがたい」未来だった。

posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 17:25| Comment(0) | TrackBack(0) | すごくおすすめの短編・短編集 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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