2014年10月18日

小説『まほろ駅前狂騒曲』三浦しをん

便利屋を営む常識人多田と変人の居候行天の

迷コンビの珍騒動を描いた人気シリーズ第三弾。


人口30万人ほどの東京のベッドタウンまほろ駅で

便利屋を営む多田はおせっかいな性格が災いしてか

厄介な仕事や厄介な人物を引き受けてしまうことが多い。

高校の同級生の行天もその一人。

老若男女誰もが「変人」と認める彼を居候兼助手として

家に置いてしまっている多田の下に舞い込んだのは

行天の娘であるハルを1月半の間預かってほしいという

無理難題であった。

行天は少年時代、新興宗教にはまり狂信者と化した母により

心と身体に大きな傷を負っていた。

それは現在の風変わりな人格形成にも大きな影を落としていた。

母親の様に自分の子供を一方的で身勝手な暴力に

さらしてしまうかもしれないと脅える行天だったが

成り行きで多田と共に4歳の少女ハルと生活を送ることに。

なぜか運行会社横中はバスの間引きをしていると

思い込んでいる便利軒の得意客岡率いる老人集団、

無農薬野菜を謳い推奨するあやしげな集団HHFA、

なぜか彼らの行為を監視している厄介な顧客でもある

裏組織の星ら行天に劣らぬ変人たちが、

多田が恋心を寄せるキッチンまほろの柏木亜沙子や

小学生の由良とその友達裕弥らも巻き込んで

大騒動を引き起こす。

しかしやはり騒動の中心にいるのは行天だった。

変人たちに振り回されっぱなしの多田だったが

行天同様に大きな傷を抱える彼もまた

未来に向かって着実に前向きに歩き出す。

まほろ駅前の待望のシリーズは

笑いと感動の大傑作に仕上がっている。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 18:13| Comment(0) | TrackBack(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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