2014年06月28日

小説『ゴミの定理』清水義範

『ニュース・ヴァリュー』

作中、生存中の日本作家の中では、

並ぶ者のいないとされる大作家間崎翔太郎。

しかし、晩年極端な名誉欲にかられてしまい、

老人特有の数々のわがままを言い募り、

自己顕示欲を満たそうとする姿は関係者たちを驚かす。

最終的に自分が亡くなった後、どの程度の追悼文があり、

新聞でどれだけ大きく扱われるかを

気にしてしまったこの大先生は

我を通すために遂に伝家の宝刀を持ち出し…。

このバカバカしさがたまらない。

まさに作者の真骨頂的作品。


『鄙根村の歩き方』

現代文明に毒されていない2000人ほどの

人々しか住んでいない緑豊かな架空の村鄙根村。

そんな心温まる?方言丸出しの村人たちとの交流を

交えて描かれるハートフルコメディー。

随所にキラリとブラックジョークが光っている。

そうそう、この村では決してゴルフ場の話をしてはいけない。



他に、数学者がゴミのことを考察した『ゴミの定理』

村おこしのために行われたディナーショーの

出来事をおもしろおかしく描いた『鮫島村のデナーショー』

などを収録した短編集。

講談社文庫

posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 17:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 笑える・楽しい・爆笑できる本・小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント

この記事へのトラックバック