2008年08月25日

小説「いつかパラソルの下で」森絵都


筋金入りの頑固親父も、自分らしさの檻の中でもがく人間だった。


異常なまでに厳格、異性との付き合いに過剰に反応し、こどもたちに

干渉し続けた父が亡くなった。20歳のときに家を飛び出し、

その日暮らしの生活をしていた私野々は、5年ぶりに家に戻り、

同様に家を飛び出したちゃらんぽらんな兄や、父の影響をもろに

受けた妹といっしょに、父がどうしてあんなに厳格になったのかを

考える。そんな折、どうやら父が不倫をしていたということがわかり

私たち兄妹は裏切られたような気持ちにとらわれる。

あれだけ私たちに潔癖を強いり、自分も潔癖な生活を貫いていた

父の過去に見え隠れする「暗い血」の秘密とは何なのか?



父を知ることで、自分たちが父の呪縛から逃れられるかもしれないと

私たちは父が生まれ育ち、その後二度と父が訪れることがなかった

佐渡島にやってくる。そして、私たち同様に父も

あるがままの心で生きようともがく一人の人間にすぎず、

また私自信も、自分自信と向き合って生きていかなくちゃ

いけないということだった。「名もなき詩」を連想する小説。

240ページ。
ラベル:森絵都 読書 小説
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 18:40| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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