2008年06月18日

小説「陰陽師 付喪神ノ巻」夢枕獏


10世紀の京の都を舞台に、晴明・博雅が鬼退治を行う

人気シリーズ第3弾。約310ページ。


「陰陽師」、「陰陽師2」はコチラから。
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「瓜仙人」

老人が植えた、瓜の種はたちまち芽を出し、ずんずん成長し、

実をたくさんつけた。一部始終を見ていた博雅は、その不思議な

体験に首をひねるばかりだった。


「鉄輪」

待ち続けた男は、他に女をつくってしまった。

焦がれ続けた女は、嫉妬に狂い、人が鬼になる手前の

生成(なまなり)になり、五寸釘と鎚を携えて

「丑の刻参り」を行う。博雅のやさしさが心地よい作品。


「這う女」

男は、あやしい女からあやしい箱を渡された。

そして、ある女性に渡してほしいと頼まれる。

家に帰ってから、男の妻があやしんでその箱を

開けるとグロテスクすぎるものが入っていた。

二人は、いつものように厄介ごとをされる。


「迷神」

晴明のライバルとも言える、強力な力を持つ陰陽師道満登場。


「ものや思ふと……」

絢爛豪華な歌合せ。そこから起こった悲劇。赴き深い作品。


恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり

 人知れずこそ 思ひそめしか     by 壬生忠見


忍ぶれど 色にいでにけり わが恋は

 ものや思ふと 人の問ふまで     by 平兼盛 


歌合せに負けた忠見は、飯が咽を通らず餓死。そして亡霊に。


「打臥の巫女」

美しい占い師「打臥の巫女」は、藤原道長の父にあたる兼家に

忠臣を申し上げる。

「いいか悪いかはわかりませんが、瓜がみえます」

今まで、巫女の占ったことは悉く当たっていた。

兼家は、大好物の瓜を買うのだが、なんとなく口に入れることが

できずに、晴明に助けを求めた。

二人の会話から、友情が垣間見えるこそばゆい作品。


「血吸い女房」

さるお屋敷に、現われる怪物は寝ている女房たちの血を吸う。

吸われた者は、次の日血の気をなくし、ふらふらになると言う。

例によって、二人の所に相談が舞い込むのだった。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 12:57| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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