2020年03月26日

【名著 名言集・迷言集】

あなたの地図は、まだ白紙なのです。
白紙なのだから、どんな地図だって描けます。
すべてがあなた次第なのです。
何もかもが自由で、可能性は無限に広がっています。

『ナミヤ雑貨店の奇蹟』東野圭吾

シャトルを宇宙に飛ばす技術と、
用便のたびに肛門を洗浄する技術とは、
いったいどちらが人類にとっての偉大な発明なのか

世界一速いアヒル。
空気抵抗を研究しつくした結果、
その顔が鷲でもチーターでもなくアヒルになった
というのは、なんとも皮肉な話だ。(新幹線)

女性アナウンサーは借り着のようなブラウスを着ていて、
男性のネクタイは趣味が悪い。
音声や画像の質よりも、彼らのファッション・センスに
よって、これが国営放送(NHK)だとわかる。

『わが心のジェニファー』浅田次郎

朝日新聞の良識を私は疑う。おそらく、声は聞いても
それを正しく解析する能力を持たぬのであろう。
ここにもまた、ちがう階層からホームレスを見くだす、
無責任な施しの目を感ずる。

人は、もはやこれまでと思えば石に蹴つまずいても死ぬ。
自分の力で踏みこたえていなければ、どこまででも堕ちて行く。
死なぬように堕ちぬように懸命の努力をすることこそ、
人の人たる所以なのである。

『勇気凜々ルリの色 四十肩と恋愛』浅田次郎

失敗や破綻がどんな不可抗力であるにせよ、
理不尽な原因があるにせよ、
結果はおのれの責任として負わねばならない。
他人にわびるより先に身内をかばうなど言語道断、
ましてや上司のせいにし、おのれの痛みを公言するなど、
稚気も甚だしい。(山一証券は)潰れるべくして潰れた

『勇気凜々ルリの色 満天の星』浅田次郎

どんなときも、決まってる、何て言ってはいけないよ。
物事を決めつけてしまったら、発明も、発見も、発想も、
新しいものは何にも生まれてこないよ。

『安達ヶ原の鬼密室』歌野晶午

立ち直らせてくれたのは子供たちである。
どこに行ってもエチオピアの子供たちは走っていた。
市場の狭い石畳を、荒れた大地を、緑の草原を、
明日に向かって、夕日を浴び、飽くことなく駆け回っていた。

『ジェシカが駆け抜けた七年間について』歌野晶午

「取り調べとは、全人格を賭けた戦いだ」。
取り調べられる方は、狭い部屋の中で
今後の人生を賭けて刑事に対する。
刑事の側にも全てをさらけ出す覚悟が必要だ。

『アナザーフェイス9 闇の叫び』堂場瞬一

戦争の取材で一番大事なことが何か、分かるかね?
生きて帰ることだ。死んでしまったら記事は書けない。

『ラストライン』堂場瞬一

怒るから、その人がどういう人間なのか、
何が許せない人なのかって、わかる

アイドルから一歩踏み出そうとした途端、
不幸を見たいっていう視線が増える気はする
でも、武道館は人は、人の幸せを見たいんだって、
そう思わせてくれる場所だよ

『武道館』朝井リョウ

お前は今、ここに確かにいるってことだよ。
それなら、お前は、もっと色んなことを知るべきだ。
お前は知らなかったんだ。色々なことを。
どれだけ素晴らしいものがあるのか、どれだけ奇麗なものが、
ここにあるのか。お前は知るべきだ。命は使うものなんだ。

『何もかも憂鬱な夜に』中村文則

強くなるしかないね。
そう在りたいと思うなら、そうなるしかない。
自分で、そう在ろうと、努力するしかない。

『三橋春人は花束を捨てない』織森きょうや

「かならずしもそうじゃないよ」というのは、
一方では「そうだよ」ということを意味していた。

『化人幻戯』江戸川乱歩

俺を裁くことができるのは、
俺の目の前に横たわる、患者という現実だけだ

医者には古いも新しいもない。
みな、自分の姿勢で誠意を尽くして
患者に相対しているだけだ

行動には危険がつきまとう。
行動しない口舌の輩がよってたかって
行動する人間を批判する。
いつからこの国はそんな腰抜けばかりに
なってしまったんだ?

『ジェネラル・ルージュの凱旋』海堂尊

鼻血が出るほど充実した週末が過ごせますように

どんとこい。公私混同

『聖なる怠け者の冒険』森見登美彦

第一条。人間は金銭に危害を加えてはならない。
また、その事態を看過してもならない。
第二条。人間は金銭の命に従わなければならない。
ただし、前条に反する場合を除く。
第三条。人間は全二条に反しない限り、
自己を守らなければならない。
あなただって、この三原則にほぼ従って
おいでのことだろう

※ 「ロボット三原則」をもじっています。

『天国からの道』「つまらぬ現実」星新一

企業とは、気づいていない人も多いだろうが、
もともと共犯者の集まりみたいなものだ。
やましさみたいなものを
誰もが感じているのではなかろうか。

『未来いそっぷ』「いい上役」星新一

良心なんてものは、持っていても使わないのなら、
ないのと同じことです

『ボンボンと悪夢』「組織」星新一

家族という言葉の意味を、まだ考えたこともなくて、
考えずにいられるのが幸せだということに
気づいてもいなかった。

『透明カメレオン』道尾秀介

本物は、自らが本物であることを
他人に認めてもらう必要などない。
自分だけが知っていればそれで充分である。

『最後のトリック』深水黎一郎

探偵小説の美学は、強いて言えば、
文学の美学ではなく、建築の美学ではないか

佐野洋

清少納言によると春はあけぼのだそうだが、
恋もはじまりの時が一番だ。
ステージに上がるときのような
緊張感と高揚感がたまらない。

「散る花、咲く花」歌野晶午

学ぶこととは自分で学ぶことだ。
自分で学ぶには、自分でやるしかない。
そうすると間違える。だから覚える。
間違えるのを嫌うと、安全に学べることしか学べない。
学問だけは安全第一では成り立たない。

『脳とシワ』養老孟司

実現可能か不可能かは、
やってみてはじめてわかることだ。
頭で考えただけで結論を出してしまうやつは、
結局その程度の人間でしかない。
俺は生きているかぎり挑戦するよ。

桜の花は本当に散ったのか?
俺の中ではまだ満開だ。

『葉桜の舞う季節に君を想うということ』

人間としてまっとうに生きるには、
目標がなければいけない
それはけっしてぼんやりとした夢で
あってはならず、たしかな目標でなければ

『天切り松闇がたり 第五巻』浅田次郎

(一億総評論家?)
あんなもん、なにが「評論」ですねん。
ただの感想や。今は「感想」が「評論」になる。
そのうち悪口も評論なら愚痴も自慢も評論になります

『結構なファミリー』佐藤愛子

神さまはこの人間を天国に召そうとして
引っ張っておられる。
その脚をお医者さんが下から引っぱる。
私は神さまとお医者さんの
綱引きの綱になるのはごめんです

『まだ生きている』佐藤愛子

自分が好きなものにさえ
金を払いたくない人間がいるんだよ。
本人がよっぽど安い人間なんだろうな

『本と謎の日々』有栖川有栖

まっすぐ行っても、外れって言われることもあれば、
外れだと思ってた人生をまっすぐだと、言ってくれた

『疑いの車中』日下圭介

たとえどんな死に方をしても、
魂が汚れることは決してない。
それは、形を変えて絶対に続いていくはず。
遺していく力の重みこそが、きっと人間が唯一
このどうしようもなくたまらない世界の中に
置いていける何かなのよ。

『ハゴロモ』(抜粋)よしもとばなな

死者にも名誉があります。
ただしそれが汚されても、回復する手段はない。
死者は喋れませんからね。でも、僕は諦めない。
喋れない死者の代わりに、必要ならば声を上げます。

『アナザーフェイス2』堂場瞬一

外に出れば出会いがあるっていうのは、
あなたの幻想だから
つきあう気持ちがない人は、
部屋にこもってても大勢のなかにいても、
所詮は一人のままなの

『あの家に暮らす四人の女』三浦しをん

おいしく食べて元気になってもらうために、
食べ手の体にも心にも気づかって調理する。
それが作り手の良心だから

『佳代のキッチン』原宏一

全体を考えてあくせくすることなく、
一つ一つ着実に試練を乗り越えたい、
自分の心と時間に誠実でありたいと願うことはできる。

『ネオカル日和』辻村深月

人間の人格を形成するについて大事なことは、
他からあたえられる恩恵だけでなく、
他からうける信頼だ

『迷路荘の惨劇』横溝正史

近頃は経済力と軍事力を振りかざして、
高飛車な主張をしているが、
彼らは何故ああも自己中心的で、反日的なのかな?
自己中心的な国だから、中国というのです。

『虚人の星』島田雅彦

ゆっくりでええから、坂上ろう。
きっと綺麗な通天閣が、見えるから。
ほんでチーフも、いつか、この高みから、
いつかの自分を、見下ろせる日が来るから。
頑張ったなぁ、て褒めてあげる日が、くるから。

『通天閣』西加奈子

その気になればね、
砂漠にだって雪を降らすことだって、
余裕でできる

『砂漠』伊坂幸太郎

人生なんていつ終わってしまうか分からないんだから、
話は交わせる時にしておくべきだ。
不躾だろうが何だろうが。

『死神の精度』伊坂幸太郎

見ることには愛があるが、見られることには憎悪がある。
見られる傷みに耐えようとして、人は歯をむくのだ。
しかし誰もが見るだけの人間になるわけにはいかない。
見られた者が見返せば、こんどは見ていた者が、
見られる側にまわってしまうのだ。

人はただ安心するためにニュースを
見ているだけなんだ。
どんな大ニュースを聞かされたところで、
聞いている人間は生きているわけだからな。
本当の大ニュースは、世界の終わりを告げる、
最後のニュースだろう。

『箱男』安部公房

まるでおとなのように静かに泣いているのです。
不思議ですね、人間の魂というものは。
たった五ヶ月の赤ん坊にも、この世を去る悲しみが
わかっていたのでしょう。

あなたの使命はあなたが探すしかない。
誰もが自分で探すのです。
私は荒野にいることを選んだのですから、
それで終わればいいのですよ。

『だから荒野』桐野夏生

教師くらい妬みの虫にとりつかれた存在も珍しい…
生徒たちは、年々、川の水のように自分たちを乗りこえ、
流れ去って行くのに、その流れの底で、
教師だけが、深く埋もれた石のように、
いつも取り残されていなければならないのだ。
希望は、他人に語るものであっても、
自分で夢見るものではない。

納得がいかなかったんだ…
まあいずれ、人生なんて、
納得ずくで行くものじゃないだろうが…
しかし、あの生活や、この生活があって、
向こうの方が、ちょっぴりましに見えたりする…
このまま暮らしていって、それでどうなるんだ
と思うのが、一番たまらない

『砂の女』安部公房

(私は仙人に)なれません。なれませんが、
しかし私はなれなかったとことも、
かえって嬉しい気がするのです

何になっても、人間らしい、
正直な暮しをするつもりです

『杜子春』芥川龍之介

やり直すためには、
罪がまっとうに裁かれなければいけない。
嘘の果てには嘘しかないように、
罪の先には罪しかない。

正義の形は人それぞれ違う。
百人いれば百人の正義がある。
だからこそ、明確な正義が必要だ。それが検察だ。
検察の正義は法だけで裁くものではなく、
人として裁く者でなければならない。
佐方は法と人、両方で罪を裁ける人間だ。

『検事の本懐』柚月裕子

私たちが扱っているのは
単なる紙切れではありません。人の気持ち、心です。

『心を掬う』柚月裕子

自由と独立と己れとに充ちた現代に生まれた我々は、
その犠牲として
みんなこの淋しみを味わわなくてならない

『こころ』夏目漱石

※ 当記事は姉妹ブログ【マンガのソムリエ】に
 掲載したものに加筆したものです。
いわゆる名著には、作者である先生方の
強いメッセージが込められていると思います。
 本を選ぶ際のご参考になれば幸いです。
ラベル:小説 名言
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:39| Comment(0) | つれづれなるままにその日暮らし! | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月19日

小説『手のひらの京』綿矢りさ

京都に住む姉綾香、次女羽依の恋愛と三女凜の上京をめぐる
いとしい日々を四季折々の行事を交え描いた物語。

「家事を定年する」と宣言した母によって、基本的に
食事の用意は自分たちですることになった。

司書として働き恋愛経験もあるが凪のような生活を送る。
三十路を迎え、周囲が結婚していき、
流石におっとりしていた長女綾香も焦りを感じ始める。
次女の紹介によって前向きに交際をはじめる。

気が強く、モテ女として君臨し京都の伝統芸能いけず
(わざと聞こえる場所で対象者に悪口を言うなど
悪質な行為を働く京女の陰湿さが如実に現れた振る舞い、
1クラスに1人か2人はいるとされている。
きっと吉岡里帆とかもいけずされてきたのだろう)
に遭うことの多い次女羽依、恋のトラブルに巻き込まれる。

大学院に通い、バイオの研究に励む理系女子凜は
密かに上京をめざし、学業に励んでいた。
しかし、京都で生まれ育ち、京都に安住した両親は
これに大反対。波乱の幕開けである。

歴史も文化もあるが、数百年前と同じ空気、
時間が流れているとよくも悪くも言われる京都を舞台に、
三姉妹の見つめる未来とは?新潮文庫
ラベル:小説 綿矢りさ
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:38| Comment(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月12日

小説『二十日鼠と人間』スタインベック 訳大門一男

はしっこいジョージと大男のレニーは根無し草の
日雇い労働者コンビ。広大な大地を歩く二人の夢は
土地を買い地主となって牧場を営むことだった。
しかしジョージには懸念があった。
怪力無双で人の倍仕事をするレニーだが、
過去にやっかいな事件を起こしている。
その性質から二人の仕事は長続きせず、資金が貯まらず
多くの労働者のようにその日暮らしの生活に甘んじていた。

ジョージはレニーが余計な言動をして雇用主の前で
ボロを出さないように釘をさす。
しかし動物好きですぐに言われたことを忘れるレニーは
常に危うさを漂わせている。

大麦運びの仕事にありついた二人は牧場で働くスリムや
キャンディと打ち解け心中を吐露する。
信頼できる相手や夢を共有できる相手とも出会い、
仕事も問題なくこなせそう、前途洋々かと思われた。
だがジョージは尻軽な妻とそれに振り回されるくだらない男
カーリーの存在を危惧する。
レニーがなにかしらやらかすのではないか?
不安が拭い去れない。

現在よりも労働者階級や黒人への人種差別が色濃かった
南カリフォルニアを舞台に、夢と現実の狭間で戦う
登場人物たちのやるせなさと葛藤が胸を打つ名作。
新潮社文庫
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:52| Comment(0) | 日本の 世界の名作 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月05日

小説『春、戻る』瀬尾まいこ

36歳和菓子屋に嫁ぐことになったさくらの前に
兄を名乗る一回りは下の謎の青年が現れた。
あまりにもなれなれしく、当たり前のように兄だと
言い張り、憎めない不思議な存在。
母に聞いてもそんなのいるわけないでしょと笑われる始末。

新手の詐欺かと心配するが、どうも悪意とかで接触してきた
感じがしない。おにいさんは度々現れ、
結婚相手の和菓子屋にも現れる。
軽く憎まれ口を叩くがあまりにも邪気がない。
結婚相手の山田さんも胸襟を開きおにいさんと呼び、
その存在に疑問を抱かない。

もはや生活の一部と化し溶け込んでいくおにいさん。
どこかなつかしさを感じるおにいさんにさくらは
記憶を思い出していき…。
まごころあふれるハートフルストーリー。
日常に疲れた人におすすめの一冊。集英社文庫
ラベル:小説 瀬尾まいこ
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 07:39| Comment(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする