2015年05月25日

小説『ソロモンの犬』道尾秀介

大学生の秋内、京也、智佳、ひろ子の日常は
椎崎先生の息子陽介の死によって暗い影を落とす。
陽介が大切にしていた愛犬が急に走りだしたことで
陽介が引きずられ、そこに自動車が…。
愛犬は行方不明になってしまった。
事故死と思っていた秋内であったが、あれは意図的に
起こされた殺人なのではないか?と切り出した。

単純で計算できない男秋内は、智佳にひとめぼれ。
どうにかお近づきになりたいものだ。
恋愛経験に乏しい秋内にできたことは
智佳との会話のシミュレーションのみ。
そんなとき京也が近づいてきた。
彼いわく、自分がひろ子とつきあうようになれば
自然とそのともだち智佳とも接点が生まれる。
だから俺と仲良くしていればよい。
自分のシミュレーション手帳を拾われ読まれ
智佳への想いがバレたが、バラされる地獄は避けられた。
でもそんなにうまくいくわけないよと思っていた
秋内であったが、京也はあっさりひろ子とつき合いだす。
よって秋内は智佳と近づくチャンスを得るが
奥手なのでなかなか切り出せない。

事故現場での京也の行動があやしいと疑う秋内は
友への疑惑を晴らしたいと真相を探り出す。
事件を追う秋内は思わぬ人物から「告白」を受け、
葛藤しながら推理を働かせる。
大学内で変人として定評のある間宮助教授に教えを
乞うことにした秋内。
事件のカギを握るのは犬の生態なのではないか。

人の持つ滑稽さや生きていくことで抱える傷、
悲しみを巧みにつづったミステリー調の傑作小説。
ワクワク感があって、引き込まれる。文春文庫
ラベル:おすすめ
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 17:55| Comment(0) | TrackBack(0) | すごくおすすめ長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする