2015年04月02日

小説【下町ロケット】池井戸潤

佃製作所は高品質の技術力を持つ中小企業。
ロケットを飛ばす宇宙開発機構の研究員だった
佃が社長を務めるこの会社が危機を迎える。
主要取引先が一方的な契約の打ち切りを通達、
長年つきあいのあった銀行は業績の悪化を理由に
傘(融資)を引きあげる露骨な態度をとる。
銀行から出向してきた殿村と共に憤る佃だったが
更に追い打ちをかけるような事態が起こる。

業界内の鼻つまみ者ナカシマ工業が佃製作所は
自社の特許を侵害していると裁判を起こすという。
むしろ大手のナカシマ工業の方が猿真似して
特許侵害をしているのが事実。
だが、優秀な弁護士を抱え法廷闘争に持ち込み
勝利と権利を勝ち取ることを得意とする
この悪徳会社によって佃製作所は大ピンチ。
下手に裁判が長引けば風評被害だけで
取引先をなくし、倒産の憂き目を見るのは明らか。
ピンチに陥った佃は、別れた妻の伝手で優秀な
弁護士に窮地を任せることにした。

また、特許という面で業界の雄である帝国重工が
佃製作所と話し合いたいという連絡が入る。

モノづくりに必要不可欠なプライド、品質、情熱。
そして、夢と現実と直面し、たくさんのピンチを
迎えながら、迷い、考え、たくさんの仲間と共に
巻き起こる問題と正面から向き合っていく。
まさにピンチの時こそその人間の真価が問われる。

ロケットを飛ばすのは莫大な資本や燃料もあるけど
なにより人の気概をおいて他にない。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 09:15| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする