2015年02月28日

小説『民王』池井戸潤

内閣総理大臣武藤泰山は、就職活動を控えたドラ息子

武藤翔と魂(意識)が入れ替わってしまい…。


かくして漢字の読めない総理が誕生し、

酔っ払い大臣が生まれ、

与党をあげつらうだけで本気で政治のことを考えない

野党が生まれ、政治家は政治屋に成り下がる。

揚げ足取りのマスコミの暗躍によって本題を外れ、

毎年変わるカレンダー総理に国民の心は離れる。


物語は麻生総理を連想させる主人公が、息子の身体になり

就職活動を通じて息子の意外な一面を知り、

そこに本来の自分のあるべき姿を思い出していく

というものである。

息子は息子で、若さの持つ特権によって公式の場での

問題発言(理想を感情的に吐露しているだけだが)をかまし

物議をかもしていく。


前半は人の魂が入れ替わるという「よくある」設定によって

巻き起こる珍騒動によって笑いを誘う。

後半は仕事とは、人とは、国とはどうあるべきかを嘆かける

感動的な話に転じていく。


現実と向き合ったとき、そこには自らが進むべき道があった。


文春文庫 
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2015年02月04日

小説『そして五人がいなくなる 名探偵夢水清志郎事件ノート』はやみねかおる

「わたし」の家の隣の古い洋館に引っ越してきたのは

名探偵夢水清志郎。表札に掲げてあった。

引っ越し荷物の大半はどうやら本らしい。

このエープリルフールにふさわしい春の珍事に

心躍らせた「わたし」たちは、このあやしげな人物が

本当に名探偵なのかを知るために調査に乗り出した。


…どうやら本当にこの人は名探偵のようだ。

でも自分の生年月日や自分の数々の難事件、

はたまたかつての教え子たちの名前も忘れた

と豪語するは彼を「名探偵」と呼ぶのはどうか?

わたしたちは「教授」と呼ぶにとどめることにした。


すっかり風変わりでぐうたらで非常識だがどこか

憎めない隣人としてわたしたちの中で定着した教授と

共に夏休み中のわたしたちは巨大遊園地に行くことに。

そこで、奇妙奇天烈な事件に遭遇。

「伯爵」と名乗る男によってこどもが観衆の目の前で

消えてしまう。伯爵は大胆にもあと4人の人間を

この遊園地から消して見せる!と公言。

この発言は名探偵の心に火をつけたらしく

わたしたちといっしょにこの謎を解くことに。


自信家で口は悪いが根はやさしい

人気名探偵シリーズ第一弾。

posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 21:28| Comment(0) | TrackBack(0) | 児童書・絵本・はれぶた・バッテリー・詩 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする