2014年12月13日

小説『県庁おもてなし課』有川浩

高知県にパンダを呼ぼう!
二十数年前にある県職員が提示し、実現すれば
大きな観光の目玉になること請け合いの企画だった。
しかし、事なかれ主義のお役所のこと。
熱心なその男の呼びかけは受け入れられず、
官職に追い込まれた男は失意のまま県庁を去る。

そして時は流れた…。

高知県庁に「おもてなし課」が生まれた。
若手職員掛水は高知振興のために著名人たちを
観光特使に依頼し、名刺を配ってもらうように
呼びかける。しかし、そこはお役所仕事。
民間の感覚を持たない彼らはことごとくチャンスを
失っていく。そんな中、地元出身の人気作家である
吉門という男だけは親身になってこのお役所仕事に
痛快なまでのダメ出しをしてくる。
吉門に触発された掛水は彼のアドバイスを受けながら
このダメダメなおもてなし課の意識改革に乗り出す。
たまたまアルバイトとして働いていた優秀な多紀を
コンビに据え、吉門が推挙するある男に会いに行く。
それはかつてパンダ誘致論を唱えた奇抜な男だった。
吉門とその男には浅くない繋がりがあった。

高知の最大の売りである自然を武器に攻勢をかける
ことにした同志たちは、ときに苦く渋い想いをしながら
県振興、観光促進をめざして歩き出していく。

地方を舞台に仕事と恋をからめた人間ドラマを痛快に描く。

posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 06:36| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする