2010年03月02日

小説「サウスバウンド」奥田英朗

上原二郎の父は元過激派で、役所の年金課に

「税金など払わん!」と豪語したり、

「学校など行かなくていい」「国などいらん」

と言い切る型破りなやっかいさんだ。


父上原一郎は、

185cmの恵まれた巨漢とでかい声。

理路整然と議論をふっかける父によって

次々と巻き起こる問題。

仕事もせずに、熱心に何か書いたり、

昔の仲間といっしょに何かあやしげなことを

している父。主人公じゃなくても

叫びそうになる。頭を抱えてしまう。


小学校六年生の僕こと一郎や妹、母は

そんな父に翻弄されながらそれでもなんとか

中野で生活をしていた。


でも二郎は不良に目をつけられてしまい、

結局その輩と闘わなくてはいけなくなる。

そして、未だに公安からマークされ続ける父。


こどもの世界でも、大人の世界でも存在する

闘いと葛藤。妥協せずに生きることの大切さと

大変さ、家族のあり方や生き方を投げかける。

作者お得意のユーモアも交えながら描かれ、

さっぱりとした読後感でありおすすめだ。


約530ページ。角川書店。
サウス・バウンド

サウス・バウンド

  • 作者: 奥田 英朗
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2005/06/30
  • メディア: 単行本



ラベル:小説 奥田英朗
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 18:26| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの長編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする