2008年06月29日

「8年前のこの日」

雪印食中毒事件があった。


「私は寝ていないんだ」(石川社長)

「黄色人種と黒人は、牛乳を飲むと下痢する」(専務)

と、無責任、無自覚、無能の三拍子揃った発言をし、

すっかり国民の信頼をなくした当時の雪印。

その際に、「危機管理能力」云々の話しが議論されたが、

私が気になったのは「本音」をあっさり吐露してしまう悪人に

対してだ。多分当時の雪印の幹部は、ずさんな管理をしていたことが

「運悪くみつかった」くらいにしか考えていないのだと思う。

交通違反を繰り返す者と同様に、そこには反省の色がない。


会社の名前こそ変わったが、雪印の関係者が8年経て今も

反省をしているのかどうかがすごく気になる。父は、学生当時

牛乳配達をしていたこともあって、この事件が露見したときに

悲しい顔をしていた。昨日読んでいた本に、たまたまこの事件の

ことが書かれていて、そういえばあれ以来飲む牛乳変えたなぁと

思い出した。
ラベル:コラム 日記
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児童書「緊急入院!ズッコケ病院大事件」なすまさもと 絵高橋信也


なぞの発病をしたズッコケ三人組は、緊急(きんきゅう)入院。

三人が住む町にやってきた殺し屋と、病気やその治療(ちりょう)

方法をえがいた物語。ズッコケシリーズ第41弾。ルビ・さし絵つき。


夏休みになって、バス釣りに夢中のハチベエは、モーちゃん・ハカセ

をさそい、朝早く遠くの湖に出かけた。

湖の近くには実が殺し屋が潜伏(せんぷく)、三人ともすれ違うが

もちろん三人はそんなことを知るわけがなかった。


三人は、クラスメイトの美少女トリオ(荒井、榎本、安藤)と

いっしょにその湖に出かけるのだが、そこでなぞの病気にかかり、

入院することをよぎなくされる。

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2008年06月25日

小説「レディー,ゴー Lady,GO」桂望実


自分の居場所求めて、キャバ嬢になったヒロインの

サクセスストーリー。読後感もよい。


かわいくないし、ネクラだし、笑顔を見せるのも苦手。

まじめで、上手に嘘もつけない。そんなヒロイン南怜奈は

ある日、身勝手なダメ彼氏から一方的に別れを告げられ、

派遣会社からも一方的に契約打ち切りを告げられた。

条件にあう仕事がない中で、知り合いからキャバクラの

タイニュー(一日体験入店)をしてみないか?と言われる。

生活費に切羽詰っていた南は、一日のつもりで働き、

2万円を手に入れる。


やっぱり自分は、キャバ嬢には向いていないと思った南だったが、

かつて自分と同じように地味で、片隅で生きていると

位置づけていた同級生の姉と出会い、彼女に身の上相談をした。

彼女美香は、六本木の華やかなキャバクラでNo1を取るほどの

転身を遂げていた。そして、南にはキャバ嬢が向いているの

じゃないかと説得。


おそるおそる、キャバ嬢になった南はプロ意識をもった人々

美香や、店長羽田、スタイリストでゲイのケイや、

お店でいろいろな理由で働くキャバ嬢や、

自分のことを見てくれるお客と出会い、

少しずつ自信を持ち、努力を覚え、夢を育んでいく。


喜んで、怒って、哀しんで、楽しんで、学んで……。

ここには、自分の居場所があるかもしれない……。

そして、自分のことを本気で考えてくれる人がいる。


片隅でひっそりと生き、人の不幸を想像することで、

自身の悲しみを紛らわせていた南だったが、

「人を幸せにしたい」、「笑顔にしたい」と思うようになる。


仕事のことを漠然と考えている高校生や大学生に

特に読んでほしいおすすめの一冊。390ページ。
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2008年06月24日

短編集「タンノイのエジンバラ」長嶋有

はた目には誘拐。しかし、脅迫されているのは俺の方だ。


フリーターの俺は、職安で失業保険を受けながらハローワークに

通っていた。そんな折、同じようにハローワークに来ていた

母子家庭の女性から、一方的に小学生の女の子を押し付けられた。


俺は、実は隣に住んでいたその女の子に飯をごちそうしてやる

ことにした。母から一万円を渡されたし。

「なんか誘拐みたいだね。脅迫状書いてよ」

「嫌だよ。お前が俺を脅迫してるんじゃないか」


そんな心温まる楽しい会話の中で、俺は思った。

この子は、捨てられたんじゃないか?

そういえば、そんな映画あったよなぁ……と


表題作「タンノイのエジンバラ」 おすすめ



私たち3兄弟(姉、私、弟)は、久しぶりに出会った。

父が危篤であり、不倫の果てに結婚したミドリさんと、

社長をしていた父の遺産相続が問題になった。


私には、さして思い入れのない実家だが、姉にとっては

そうではなかったらしい。姉は、病的なまでに実家を

自分たちのものにしようと躍起になる。

ニートの弟はなぜか、変なことに詳しく、ときに私を驚かす。


解散してしまった家族。でも、やはり家族は家族なのだなと思った。

「夜のあぐら」



妻と姉とバルセロナにやってきた。離婚と、猫との別れと

不幸が続いた姉を励ます目的で、おしゃれでガウディの塔がある

この街にやってきたのだ。姉は元気になれるだろうか?

「バルセロナの印象」



ピアノ教室に勤めていた主人公だったが、いっそ違う仕事をと

パチンコ屋さんで働くようになった。自動車の駐車場にまんなかに

堂々と自転車を止める男を、上から眺めていた主人公は、

その男と恋愛ごっこを楽しむ。しかし、いつしか本気になっていた。

「三十歳」


の4編を収録。190ページ。(ハードカバーで)。文庫版あり。

流れるような文体で読みやすくおすすめ。

おすすめ同著として「猛スピードで母は」がある。
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2008年06月23日

短編集「てのひらの迷路」石田衣良

24のストーリー。前書き2ページ+7ページの本編形式を取り、

(一部異なる)、私小説、創作ホラー、恋愛ものなどを

織り交ぜた短編集である。

会社を辞めたことで、手に入れたやすらぎの日々、

取材や日常を通して出会った人々、

作家なりの苦労、自己の恋愛などを描く。


「ウエイトレスの天才」

お客様の注文したメニューを、数万単位で覚えていられる

(顔を見ると思い出すらしい)という天才に出会った著者は、

さっそく彼女を取材し、御飯をおごることにした。

無邪気な様子の彼女が胸に残る作品。


「タクシー」

愛想のよいタクシー運転手に乗り合わせた著者の逸話を収録。

一方的な会話形式でありながら、なかなか含蓄のある話である。


「イン・ザ・カラオケボックス」

彼女は片道3時間かけて、渋谷に訪れる。左右で色の違う

カラーコンタクトをつけて、奇抜な格好をした彼女であったが、

その姿は堂々としていて、清々しささえ漂う。

「黒い髪をして、しっかりした服装をしていた時、

 私は生きた心地がしなかった。服装変えて、渋谷に来るように

 なったら、人と同じにしなくていい、自由でいいって思えた」


「I氏の生活と意見」

人よりもずっとたくさんの給料をもらいながら、

仕事に対して俯瞰的に、生きる手段としてしか考えられなった

I氏は会社を辞めた。そして、作家の道を踏み出すのだった。

I氏は、基本的に楽天家だった。

読書と音楽に関しては、仕事にはない情熱を注いでいたが、

実際に文章を書いたことはなかった。I氏はとりあえず、

ジャンルを決めずに賞と名のつくものに片っ端から応募した。

文章を書くのは楽しかった。
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2008年06月22日

「週末のプール」

プールの見学ってしたことないけど、暇そうだ。

だいたい、見学って何を見学するんだ?


クラスメイトのボディラインでも見学するのか?


それとも、でっけぇ空と流れる雲を見て、

まぶしそうな顔をしたりするのかな?

どっこい、排水溝とかを見学する兵(つわもの)もいたりして。

で、普段拝めないようなグロい生き物や、

得体の知れないものを発見したりして、

心底戦いたり、興奮したり。

汚いはきれい。きれいは汚い。の意味を学んだり。

うーん、それはなんて青春。♪SO YOUNG


何も考えずバカみたいにプールではしゃげた

あの頃は、今考えてみると貴重すぎる。


そういえば、よくわからない簡易カーテンみたいなのを

身体に巻いて着替えをしたなぁ。あれ、なんて名前なんだろう?


プールサイドって死ぬほど暑い場所。

だから体調悪くて見学する人にとっては、

プールに浸かっているよりもきついんじゃないか?


「お目目がまっ赤だぁ」とドラゴンボールの御飯風に

のたまってみるが、これはプールのせいではなく、

単なるパソコン&読書のしすぎによる充血である。


しかし今でも、就活中に見た某ケンタッキーフライドチキ○の

人事担当のものすごい充血が忘れられない。働きすぎ。

見ているようで、見られてますよ〜。
ラベル:日記
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2008年06月21日

児童書「ズッコケ妖怪大図鑑」なすまさもと 前川かずお

近所で、妖怪が我が物顔で歩き回る。ズッコケ三人組は、

この謎を解くために、研究を重ね、ついに妖怪退治に乗り出す。

ズッコケシリーズ第23弾。

さし絵つき・ルビ付きの読書初心者におすすめのシリーズ。


はじまりは、ハカセとモーちゃんの発見だった。

久しぶりに降った雪に心おどらせた二人は、雪に残った

動物のあしあとを見つけた。そのあしあとは大型犬くらいの

大きさがあり、不思議なことにどこから来てどこへ帰ったのか

わからなかった。

そして、次々と近所で「妖怪そうどう」が起こり始めた。

ハカセ、モーちゃんは親友のハチベエ、モーちゃんのお姉さんと

いっしょに妖怪と対決する。

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2008年06月20日

「サクラ塚すみこ」

ミステリーの表紙に、その内容に大きく関わるデザインが

描かれていて激怒したのはどこのどいつだい?

あたしだよ。

具体的に言えば、犯行の動機を作ったことが表紙に描かれていた。

がっかりだよ。


あと、あとがきや書評の部分で、有名小説のトリックに関わる

部分を書いた痴れ者がいて、それを読んでしまった被害者は

どこのどいつだい?あたしだよ。

大好きなエラリークイーンの小説の核とも言えるトリックを

紹介して何がしたかったんだ?がっかりだよ。

本を読む楽しみを奪うような奴が、本の書評を書くなぁ。


あと、コナンの映画の犯人を映画館の前で連呼していたこどもは

入場料の半分くらい「慰謝料」として払うべきだと思う。

憎むべきは、コナンの犯人ではない。こどもの方だ。


「頭脳はこども。中身もこども。性格悪いのは多分遺伝だ。

 真実はいつもひとつ」


オチらしいオチもつかなかったこの日記に、私自身ガッカリだよ。
ラベル:日記
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2008年06月19日

ミステリー「巨人−阪神」殺人事件 吉村達也

事件の進行と読むスピード(個人差あり)が一致するという

画期的な手法で描かれた、独特な味わいがあるミステリー。


巨人の先発は桑田、阪神は湯船。

懐かしい顔ぶれの野球試合の、中継を見つめる主人公たち。


富士山麓で行われる管理職養成所は、「地獄の特訓」と言われる

過度の体罰・言葉責めを行い、結果的に死者を出してきた

悪名高い黒組織。骸骨のような顔をした所長に異議を唱える参加者。


そして、「ある女性が危ない」という謎の電話を受けた男は、

彼女が出かけると言っていた東京ドームに赴き、

彼女を守ろうとする……。


スリリングな展開と、ミステリーの謎解きに不可欠な伏線があり、

フェアな内容。おすすめの260ページ。
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2008年06月18日

小説「陰陽師 付喪神ノ巻」夢枕獏


10世紀の京の都を舞台に、晴明・博雅が鬼退治を行う

人気シリーズ第3弾。約310ページ。


「陰陽師」、「陰陽師2」はコチラから。
http://book0001.seesaa.net/pages/user/search/?keyword=%89A%97z%8Et&vs=http%3A%2F%2Fbook0001.seesaa.net%2F&fr=sb-sesa&ei=Shift_JIS


「瓜仙人」

老人が植えた、瓜の種はたちまち芽を出し、ずんずん成長し、

実をたくさんつけた。一部始終を見ていた博雅は、その不思議な

体験に首をひねるばかりだった。


「鉄輪」

待ち続けた男は、他に女をつくってしまった。

焦がれ続けた女は、嫉妬に狂い、人が鬼になる手前の

生成(なまなり)になり、五寸釘と鎚を携えて

「丑の刻参り」を行う。博雅のやさしさが心地よい作品。


「這う女」

男は、あやしい女からあやしい箱を渡された。

そして、ある女性に渡してほしいと頼まれる。

家に帰ってから、男の妻があやしんでその箱を

開けるとグロテスクすぎるものが入っていた。

二人は、いつものように厄介ごとをされる。


「迷神」

晴明のライバルとも言える、強力な力を持つ陰陽師道満登場。


「ものや思ふと……」

絢爛豪華な歌合せ。そこから起こった悲劇。赴き深い作品。


恋すてふ わが名はまだき 立ちにけり

 人知れずこそ 思ひそめしか     by 壬生忠見


忍ぶれど 色にいでにけり わが恋は

 ものや思ふと 人の問ふまで     by 平兼盛 


歌合せに負けた忠見は、飯が咽を通らず餓死。そして亡霊に。


「打臥の巫女」

美しい占い師「打臥の巫女」は、藤原道長の父にあたる兼家に

忠臣を申し上げる。

「いいか悪いかはわかりませんが、瓜がみえます」

今まで、巫女の占ったことは悉く当たっていた。

兼家は、大好物の瓜を買うのだが、なんとなく口に入れることが

できずに、晴明に助けを求めた。

二人の会話から、友情が垣間見えるこそばゆい作品。


「血吸い女房」

さるお屋敷に、現われる怪物は寝ている女房たちの血を吸う。

吸われた者は、次の日血の気をなくし、ふらふらになると言う。

例によって、二人の所に相談が舞い込むのだった。
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2008年06月17日

「ひとりでは生きられないのも芸のうち」内田樹




一人では生きられないことは、恥ずかしいことではない。

自分一人で、なんでもできて、誰にも依存していない

又そう思いこんでいる者は、自立しているのではなくて、

孤立しているのである。よって、一人では生きられないのは

重要な能力ではなく、いわば才能である。




著者は、東大卒、都立大中退、現在女子大で教鞭をとるエリート。

しかし、その発想は自由で、案外常識的でまとも。

いっそ、学生からもいろいろ学ぼうという柔軟性もある。

そんな著者が、当たり前すぎて(当たり前じゃなさすぎて)

今まで語られなかった諸問題を言及。270ページ。


本書は、ブログで掲載された作品を


「非婚・少子化」「働くこと」「メディアの語り口」

「グローバル時代のひずみ」「共同体の作法」「死と愛」などを考察


基本的にまじめな内容を語るが、

「どうやったら男を篭絡できるか(おとせるか)」、

「なぜ女性は、CanCam的めちゃモテファッションをするのか」

「健康志向人間のストレスに伴う不健康の考察」

など、ユーモア(ブラックも含む)溢れる内容や、

「若者はなぜ3年で辞めるのか」、「非正規雇用について」

「自分のために働いてはいけない」など、

20代、30代が直面する仕事問題も提示。


そして、内田樹は説く。

ある程度の社会組織であれば、5人に1人のまともな大人がいれば

どうにかその社会は周るはずだ。あわよくば、その一人になってと。


内田樹の研究室
http://blog.tatsuru.com/
ラベル:読書 エッセイ
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2008年06月14日

小説「続瀬戸内少年野球団」阿久悠

淡路島を舞台に、中学生になった竜太は
悪友バラケツらと共に青春を謳歌する
はずだったのだが、「栄養失調」・「肺病」に
かかり、さえない生活を余儀なくされる。

前作「瀬戸内少年野球団」
http://book0001.seesaa.net/article/75552563.html

又、「運命」を約束した美少女ムメからの手紙や、
突然の訪問、高校進学・就職によって、
江坂タイガースは少しずつ離れ離れになっていく。

高校進学を果たした竜太は、映画の世界にのめり込み
勉強を疎かにしたり、年上の女性と恋仲になったり、
忙しい。バラケツは、甲子園をめざす高校球児になり
その立派な体躯と豪快な性格に磨きをかけて、
プロの選手にならんと奮起。

そして、遂に旅立ちの時が訪れた。

ムメに強い憧れを抱いていたバラケツは、神戸に住む
ムメの所に駆けつける。竜太は、とまどいの中で、
ムメに思いを募らせる。しかし、バラケツが見たムメは
憧れを抱いていた美少女ムメの姿からかけ離れていた。


また、竜太は祖父・祖母の下から離れて単身で大学を
めざすことになる。物語はドラマティックな展開を見せ、
一気に読ませる力は流石だと思う。おすすめ。250ページ。
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2008年06月13日

ホラー「白い部屋で月の歌を」朱川湊人




除霊アシスタントのジュンは、霊能力者シシィやその弟リョウと
共に除霊行為を行っていた。ジュンは、自分の体内に「白い部屋」
を有し、その霊魂を部屋の中に入れ、シシィによってその霊魂を
解放することができる。

ある日、ジュンは生きながら霊魂が抜けてしまったエリカという
少女を救い出すが、彼女のことが頭から抜けない。

ジュンは、彼女の存在を感じながら除霊を行うのだが、「事件」
が起こり……。衝撃的なラストが魅せる日本ホラー小説大賞受賞作。

約115ページ。


「鉄柱 クロガネノミハシラ」

自らの不倫が原因で、「僻地」にとばされた主人公が体験する
恐怖の物語。倫理観・人生観を問うた新感覚ホラー。

主人公や登場人物の心の葛藤を描いたおすすめの物語。

主人公は、過呼吸症の発作を起こす妻と共にド田舎にやってきた。

その村は、「よそものに厳しい」一般的な田舎と違って、
二人に対して、やたら親切であり、「人のよい」者たちばかりの
街だった。そう、薄気味悪いほどに。

妻は、村の人たちと打ち解けていき、主人公も村の生活に順応して
いくのですが、村には「クロガネノミハシラ」と呼ばれる不気味な
鉄柱があり、また村には一般の感覚では考えられないような風習が
あった。そして、悲劇が起こった。170ページ。
ラベル:小説 読書 ホラー
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2008年06月12日

小説「陰陽師 飛天ノ巻」夢枕獏


安倍清明、博雅が妖怪退治をする人気シリーズ第2弾。

「天邪鬼」

年の頃は、10歳程度。不気味な佇まいを見せる
天邪鬼(あまのじゃく)が現われ、通行人の邪魔をする。

「陀羅尼仙」

「人は、仏にもなれないし、ましてや仙人になれない」
と清明は、言い切った。仙人を夢見た男が出した結論とは?


「鬼小町」

小野小町。絶世の美女ともてはやされた彼女も年をとる。

その情念は消えることなく、小町は鬼となり清明・博雅の
前に現われる。

など、短編7編を収録。博雅の詳細を語る
「源博雅川橋にて妖しの女と出逢うこと」などもおすすめ。
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2008年06月11日

小説「陰陽師」夢枕獏


まだ、人が闇や鬼といっしょに暮らしていた平安時代の話。

「しきがみ」と呼ばれる不思議な超能力や、陰陽道に通じ、
和歌の才に溢れた不思議な男がいた。その名を安倍清明。

清明には、気のおけない唯一無二の親友がいた。

天才的な音楽の才能を持ち、醍醐天皇の孫にして、
誰からも慕われる少年的なやさしさを持った武士。
その名を博雅。

彼らを頼って、都に現われる鬼や不思議な物の怪、
あやかしなどの退治の依頼がなされる。

「今昔物語」などを下地に描かれる世界観は独特で、
その内容に惹きこまれれば、シリーズ化されている
その後の作品も存分に楽しめる。古典に通じていれば、
そのおもしろさは、一層引き立つこと請け合いの作品。

妖怪退治と、二人の会話の掛け合い、言葉遊びなどが
おもしろい。


「玄象といふ琵琶鬼のために盗らるること」

羅城門に、美しい音色を奏でる鬼が現われた。
鬼は、一級品の琵琶と交換に女性を要求。
清明と、博雅は鬼を退治せんと出かける。


「梔子の女」(くちなしの女)

口のない女が、現われた。何故か?

言葉には、文字には力があると語る清明の
言葉が生かされた傑作。
有名な歌合せの逸話も収録。


「黒川主」

ある日のことだった。もののけに見初められた孫娘が
夜中に自宅の鯉や鮎を、生でバリバリと食べている
ではないか。そして、現われた生臭い化け物。

二人は、もののけ退治を頼まれ、この奇妙な怪物と対決。


「蟇」(ひき)

封じ込められた妖怪。清明は、完全に妖怪の怨念を
封じ込めない方がよい。と説く。逃げられなければ、
多少その歪みが封じ込めた場所に現われても、それは
仕方がないことだと説く。


「鬼のみちゆき」

「迎えに来る」という約束を信じ、待ち続けた女は
男に会えぬまま非業の死を遂げた。恨みは募り、
新たにひとりの鬼が生まれた。悲しみは癒えるのか?


「白比丘尼」

人魚の肉を食らったばかりに、悲しい人生を宿命
づけられた女がいた。博雅のやさしさが溢れた作品。
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2008年06月10日

芥川賞「ブエノスアイレス午前零時」藤沢周

場末の旅館で働く孤独な従業員と、
盲目の老婆が出会った。

「温泉卵みたいな、においがするの……」

事実主人公カザマは、毎日のように名物の温泉卵を
お客様に提供していたし、自分でも食べていた。

「ブエノスアイレス、アルジェンティーナ」

不思議な言葉をつぶやく老婆と、カザマが踊るとき
雪が舞った。ブエノスアイレスの雪が舞った。


屋上にあるプレイランドに配属されたオレは、
一種世間から隔絶された感のある職場から解放
されてみたいと考えていた。こどもとゲームと
犬と猫に囲まれ、屋上から見えるのは地平線。
開放的でありながら、どこか物淋しい屋上。

そこには、一匹のポニーがいた。ほとんど動かず、
感情を表さず、超然としたポニー。

ある日、オレはすべてを解放せんと試みるのだが……

「屋上」、表題作「ブエノスアイレス午前零時」の2編を収録。
淡々とした作風、派手さはないが描写力の高いおすすめの芥川賞。
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2008年06月08日

児童書「ズッコケ発明狂時代」なすまさもと 高橋信也


未来を予測できる「タイムマシン」を発明?した
ズッコケ三人組。

これを利用してお金もうけをたくらみますが……。

読書初心者におすすめのズッコケシリーズ第31弾。
さし絵・ルビ付き。「失敗は成功の母」

きっかけは、燃えないゴミ置き場からゴミを集め
「発明」ができないか?と考えたハカセの行動だった。

夏休みを利用して、発明品を作ろうと思ったハカセは
親友のモーちゃん・ハチベエらと発明の創作を始めます。

それらしい発明品ができたモーちゃん・ハチベエは
特許を取って、大金持ちを夢見るのですが、どうも
簡単にはいかないみたいです。

そして、運命の時。彼らは、ぐうぜんが重なって、
未来を予測するテレビという大発明をします。

夢のような大発明をして、喜びにわく三人でしたが、
テレビは無情にも、三人に自分たちの不吉な未来を
予告するのでした。
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2008年06月07日

「ズッコケ三人組の未来報告」なすまさもと 前川かずお


ズッコケ三人組が大人になる?
シリーズ第25弾は、SF&ミステリー。
さし絵&ルビ付き。

卒業をひかえた花山第二小学校のメンバーは、
「タイムカプセル」の中に何を入れるかを
学級会で決めていた。

ハチベエ・ハカセ・モーちゃんは、将来の自分(夢)
の作文の期限に間に合わず、圭子にせっつかれる。

三人は、将来の自分を想像しながら眠りについた。


眠りからさめたハチベエは、33歳2人のこどもの
父親になっていた。
奥さんは、小学校時代仲の悪かった圭子だ。
ホテルでも建てようと思っていたハチベエだったが、
八百屋をやっていた。

ハカセは、夢をかなえて奈良の遺跡現場の調査員に
なっていた。結婚はまだだが、クラス会ということで
ハチベエ・モーちゃんらと再会を果たす。

モーちゃんは、ホテルマンになりフランス人女性と結婚。


三人組は、同窓会でひさしぶりに合流し、楽しい時間を
すごす。一方で、彼らのタイムカプセルが何者かの手に
よって盗まれる事件が起こる。

また、世界のスーパースタージョン・スパイダーが、
なぜか彼らの住む街にやってくるという不可解な情報を
知ったハカセは、これらの謎について自分なりの推理を
働かせるのだった。
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