伝承・口承や、著者自身が味わった恐怖体験を集めた作品集であり
シリーズは10巻を数えるという人気シリーズ。傑作選もある。
1冊で、100(99だったかもしれない)の怖い話(ホラー)が
納められている小説であり、内容は淡々と描かれている。
すべてのシリーズを読んだわけではないが、「くだん」の回と
「車の窓に張り付く手のあと」を描いた回が印象に残っている。
手の痕の回は、ちょっと怖すぎる。
さくさくっと読めて、それでいて怖い思いを体験できるのが
この本の魅力だ。また、幽霊や霊的なもの、UMAなどの妖怪を
否定的でなく、肯定的にも描いている所がよい。
ホラーが好きだが、長編を読むのが苦手と言う方には、ラフカディオ
ハーン(小泉八雲)の「怪談」の次におすすめしたい作品。