主人公の竜太は、日本の勝利を確信していたが、戦争が
終わり実際にアメリカ人を目の当たりにして、それが
「錯覚」だったと痛感する。
絵が上手だった竜太は、8歳になる今まで戦艦大和を
はじめとした、100を超える絵を描き、「優」・「秀」を
沢山もらってきた。
だが、家に進駐軍がやって来て、それを見られると具合が
悪いので、燃やすように祖父からさとされる。空虚感を
感じながら、竜太はなくなく絵を燃やすのであった…。
戦後の荒廃した淡路島で、少年少女と、若い駒子先生が
野球チームを結成。貧しく、あけっぴろげ、悪く言えば
下品な人たちの支えの中で、成長する少年・少女を描いた
素敵な物語。作詞家阿久悠さんの作品らしく、随所に
歌の引用があり、物語に花を添える。
小学生の小さな恋にも注目。おすすめの330ページ。
内容は、大人向け。
8月4日(土)の読売新聞の編集手帳に、阿久悠さんのことが
書かれていました。
「UFO」、「もしもピアノが弾けたなら」、「ピンポンパン体操」……。改めて、すごい人だったんだなぁと感じました。
今年の紅白の一つの目玉でもある大人物を偲んでご紹介。