2007年12月14日

短編集「最後の息子」吉田修一


小説「最後の息子」は、
「最後の息子」、「破片」、「Water」の3編を収録。
70〜80ページ。

「最後の息子」
 
 僕は、新宿のゲイ「閻魔」(えんま)ちゃんと同棲中。
 時々、ガールフレンドとも会いながら、気楽な
 モラトリアムの日々を過ごしている。
 包容力、経済力のあるえんまちゃんを母にどう説明
 しようか。そして、僕のビデオ日記に残された映像とは…。

「破片」

 東京に行っていた兄が、故郷に帰ってきた。一年ぶりの
 兄は、なんか顔つきが変わっていた。 
 
 弟は地元に残り、働きながら「恋」に明け暮れていた。
 弟の必死な恋を目の当たりにして、兄は自分が本気で
 恋をしていないことに気付かされる。

 弟の恋は、いいか悪いかは別にして「一途さ」を感じる。

WATERおすすめ作品

 長崎の高校水泳部員たちを、爽やかに描いた青春小説。
 毎日、水泳の練習に黙々と取り組む凌雲はキャプテン。
 旧来の上下関係を忌み、部員は仲良く、明るくをモットーに
 楽しいチーム作りを心掛ける。泳げない省吾の
 入部を快諾し、練習に付き合ってやるやさしさを持つ。

 凌雲たちは、メドレーでの全国大会をめざし、チーム
 一丸になって練習に明け暮れるかたわら、恋に悩んだり、   
 家庭の問題に巻き込まれながら、運命の日を迎える。

 事故で死んでしまった凌雲の兄の、残した日記が印象的。
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 21:59| Comment(2) | TrackBack(1) | おすすめの短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

小説「ゴッドブレイス物語」花村萬月

ロックシンガーの朝子は、人気バンドと一緒に「好条件」で京都に。

だが、騙されたことに後に気付く。

絡み合う感情、恋心、複雑な関係の中で、朝子は、何を感じるのか。

バンドメンバー同士の恋(男と男)の行方は?

なんとか、出演に漕ぎつけたライブ会場。熱狂の中、朝子たち
「ゴッドブレイス」を祝福するかのように、雨が降り始める。

気持ちいいだけ、なんて嘘。いつだって痛みがいっしょで、
だからあたしたちはいっしょにいるんだ(本文より)

扇情的で、スピード感溢れる小説。180ページ。

他に、モンスターマシンに乗って、立川基地を疾走
する姉弟を描いた「タチカワベース・ドラッグスター」を収録。
ラベル:小説 読書
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小説「日曜日たち」吉田修一


短編連作方式。190ページ。

無職でふらふらしている自分と、女医を目指す彼女との日々

親友からの電話によって、深夜彼女の元に駆けつけることにした女

久々に出会った父親と、酒を酌み交わす男。

女性と付き合うたびに、職と住所が変わる男。

自らの不幸な体験から、相談員としての道を歩み始めた女。

ありふれた日曜日であっても、5人の主人公にとって、
それは特別な意味合いを持つ日曜日。

5人のそれぞれの過去を繋ぐ、家出小学生の兄弟。

読後感のよくさらりと読める一冊。
ラベル:小説 読書 短編集
posted by book0001,世界は誰にでも、読書初心者におすすめ at 12:01| Comment(0) | TrackBack(0) | おすすめの短編小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする