2007年12月04日

直木賞「対岸の彼女」角田光代




新しく仕事を始めた主人公の小夜子は、働く女性葵と出会います。
葵の隠された過去と、現在の二人を描いていく二部構成と
なっていて、ぐいぐい話に引き込まれます。

昨年(2006年)読んだ本200冊の中で、一番面白かった作品です。
読後感が良く、前向きな気持ちになれるおすすめの名作小説。
本棚に並べて、再読してみたくなる一冊!

290ページ。同著「空中庭園」もすごくお薦めです。
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小説「予知夢 よちむ」東野圭吾

「探偵ガリレオ」シリーズ第2弾。

探偵ガリレオの紹介文はこちらです。
http://book0001.seesaa.net/article/70746394.html

小さな工場を経営する忠昭は、「金の回収」に行くと出かけて、
翌日ホテルで死体として発見される。睡眠薬を飲み、首に異常な
跡があったことから、警察は絞殺と断定。忠昭には1億円という
保険がかけられており、アリバイを持たない妻に疑いの目が向け
られる。忠昭の娘が、忠昭が殺されたとされる犯行時間に見たと
いう「火の玉」の証言から、科学探偵湯川は一つの答えを導き出す。
名作ミステリー。(絞殺る しめる)

自分の向かいのマンションに住む愛人が、首吊り自殺をした。
目撃者は3人。男と妻と友人。とりあえずの聞き込みに出かけた
刑事達は、隣の娘が「2日前にも、同じ部屋で女性が首吊り自殺を
していた」と証言。「超常現象」関係で高い実績をあげる草薙刑事に
お鉢がまわる。草薙は湯川に相談。(予知る よちる)

など全5編を収録。約240ページ。ドラマ「ガリレオ」原作。

「容疑者Xの献身」(絶対おすすめ、直木賞)はコチラから。
http://book0001.seesaa.net/article/72665088.html
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青春「SPEED スピード」金城一紀


「レヴォリューションNo.3」(ゾンビーズシリーズ)の続編。

お嬢様学校に通う、女子高生の岡本佳奈子。尊敬する
家庭教師の彩子の自殺にショックを受けながら、禁欲的で
抑圧的な学校生活を送っていた。

彩子を介して知り合った、彩子と同じ大学に通う中川と
彩子の自殺について話した帰り道、佳奈子は、ゴリラの
ような男達に拉致されるが、そこに救世主たちが現われる。

救世主は停学中の高校生たちで、佳奈子との話し合いでどうも
中川が事件に絡んでいるとめぼしをつけて、調査を開始する。

頼りになる南川、最強の男朴、美男子マギー、不幸という磁場を
引き寄せるギャグキャラ山下などハートフルな男たちが大活躍。

自分の信じる道を突き進む彼らに触発された佳奈子は、彼らと
一緒に悪事を企む中川や、社会の不条理やおかしな構造に喝を
入れようとトレーニングに励むのだった。

佳奈子
・マラソン・自動車運転、ボクシング、小学校まで続けていた
バレエの練習などいろいろなことに挑戦する。今までの価値観が
ガラリと変わることに次々と直面。

ヨーロッパにあった強圧的な制度・慣習を重圧に見立てて、
バレエはその鎖から跳びたとうとより高く、はばたこうとしている
という表現がとても印象的です。

直木賞「GO」をほうふつとさせる、スピード感溢れる青春物語。
ラベル:高校生 大学生
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爆笑「レヴォリューションNo3」金城一紀

新宿区には有名進学校が集中している。

その中で異彩を放つのは、「ゾンビーズ」が在籍する某高校である。
ちなみに有名な卒業生に、力道山を刺したヤクザの舎弟がいる。

ゾンビーズの由来は、学歴社会の中で「生ける屍」と言われるほど、
偏差値が低いことと、「殺しても死にそうにないから」というもの。

パワフル・ハートフルな彼らが、自分の夢や信ずる道をひたむきに
走り、踊る姿に強い共感を抱く。特に、高校生におすすめ。

「レヴォリューションNo.3」 

「君たち、世界を変えてみないか?」生物の教師ドクターモローに
触発された僕(主人公)たちは、近所にあるお嬢様学校の学園祭に
侵入し、彼女をゲットしようと躍起になる。某学園祭は、僕達を
締め出そうと躍起になって、150人の門番を用意してきた。
ゾンビーズはいろいろ考えるが、正々堂々と、正面突破によって
「壁」を飛び越えることにする。

「ラン、ボーイズ、ラン」

学校から1ヶ月間の停学を宣告されたゾンビーズ。この機会を利用し
アルバイトに明け暮れる。みんなで、沖縄に旅行に行くためだ。

旅行費用を貯めた僕達だったが、「市場最弱のヒキを持つ男」
(不幸を引き寄せる男)山下に旅行費を預けたら、案の定山下は
お金を奪われてしまった。山下を慰めながら、僕たちは再び
アルバイトに明け暮れる。僕の恋愛も絡めて描かれる物語。

「異教徒たちの踊り」 

ストーカー被害にあっているという女子大生を助ける為に、僕(南方)と最強の男朴が犯人探しに挑む。山下の遭遇した笑える不幸話の数々と、ただひたすらに踊り続けた男の伝説が印象的な物語。
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ホラー「薬指の標本」小川洋子


「薬指の標本」 約80ページ

工場の事故によって、薬指の先を失くしてしまった私。

新しい職場として、「標本室」を選んだ。

楽譜に書かれた音、愛鳥の骨、3つのキノコ、火傷の傷跡……。

人々の思い出を、「標本」の中に封じ込めていく標本技術士と私。

ある日、私は技術士から素敵な靴を渡された。
「毎日この靴を履いてほしい」という彼の言葉を聞き入れ、
靴を履くと、ぴったりだった。
そして、二人の愛は、ひそやかに進んでいくのだが……。

意味深なラストが印象的な、ちょっと怖くて素敵な小説。
私は、彼の愛を受け入れたのだと解釈しました。


「六角形の小部屋」 約90ページ

スポーツクラブの更衣室で、私はミドリさんと出会った。

そして、六角形の語り小部屋に私は辿り着いた。

小部屋では、自分を見つめ、心を吐露できる。
不思議な空間で、私は自分自身と対峙する。

今日も、背中の痛みが私を襲う。

誰にも言えない自分の気持ちを、吐き出すのが目的の小部屋。
身も蓋もない言い方をすれば、「独り言」なのだが、主人公は
言葉にできないやるせない気持ちや過去に整理をつけてしまい
たかったのだと思う。おすすめの力作です。
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